末席で吐く正論は届かない

一歩

動と静調和名画のナゾを解く

國夫

ぶらぶらは蟻の群れにもいるらしい

富子

縦に首振った時から迷い道

和子

父さんには内緒と母の思いやり

さかゑ

ストレスが愛想つかしている呑気

陽子

虐待で散った命の叫び聞く

八重子

一筋の煙が弥陀の掌に還る

清孝

指おれば一冊できる懺悔録

はつお

金メダル祝う国旗を吊るす竿

恵美

受け皿になってあなたを支えます

直美

賢くも馬鹿にもなれず老いて行く

和子

忘年へ被災者に灯は届いたか

和子

折れそうな心にくさび打っておく

幸子

急かさないでまだ幸せの中にいる

美代子

非常袋に入れよう缶の二つ三つ

あや湖

関税に摩擦を起こすトランプ氏

田甫

まろやかなしずく紅葉から落ちる

栄子

初対面廻りまわると赤い糸

玲子

いい喉ね褒められマイク離さない

加代子

約束は出来ぬ俺には妻が居る

恵美子

反省が明日を実らす糧になる

美枝

血筋には勝てぬ分家の座る位置

長雄

ノーベル賞電池チームに日が当たる

輝子

地域差はない母の恩父の恩

恵子

我慢強い夫に連れ添い五十年

千代

納得の一日でした髪染める

榮子

一歩ずつまだ晩学の八十路坂

榮子

色っぽい紅葉と遊ぶ露天風呂

明

災害のない令和をとただ願う

志津子

昨日とは全く違う妻の顔

俊江

荒れた手が黙ってくれた握り飯

孝夫

片減りの靴でも家族笑顔です

雅之

人情の支えで終えた今日の幸

悦子

君の住む地域は知らず恋落ちる

かおり

災害時地域ぐるみで出し合う手

幸子

友逝きて空しき日々へ枯葉まう

ちえ子